SEOで見出しタグはH1から順番でないといけないのか
SEOにおいて、見出しタグ(H1, H2, H3…)は順番通りに使うことが推奨されています。厳密に言えば、Googleの公式見解では、必ずしも厳格な順番でなくても良いとされていますが、以下の理由から順番通りに使うべきとされています。
1. 論理的な構造の構築
- 見出しタグは、ページのコンテンツを階層的に整理し、ユーザーや検索エンジンにページの構造を理解させる役割を担います。
- H1がページ全体のテーマやタイトル、H2が章、H3が小見出し…といったように、話の流れに沿って順番に配置することで、コンテンツの論理的な流れが明確になります。
- これにより、ユーザーは記事の内容をスムーズに理解でき、読了率や滞在時間の向上につながります。
2. ユーザーエクスペリエンス(UX)の向上
- 見出しタグの順番がバラバラだと、ユーザーはページの構造を把握しにくく、読みにくいと感じる可能性があります。
- 特に、視覚障がいのあるユーザーが利用するスクリーンリーダーなどの読み上げツールは、見出しの階層構造を頼りに情報を読み上げます。順番がバラバラだと、読み上げが混乱し、ユーザー体験を損なうことになります。
3. 検索エンジンの理解を助ける
- Googleのクローラーは、見出しタグを参考にページの内容を把握し、インデックスに役立てています。
- 論理的な階層構造で記述することで、クローラーはページの主題や各セクションの関連性を正確に理解しやすくなります。
まとめると
- H1: ページ全体のタイトル。原則として1ページに1つ。
- H2: H1の配下にある、主要な見出し。章やセクションにあたる。
- H3: H2の配下にある、より詳細な小見出し。
- H4~H6: H3の配下にある、さらに細分化された見出し。
注意点
- 見出しの階層を飛ばさない: H1の次にH3を使う、といったように階層を飛ばすのは避けましょう。
- デザイン目的で見出しタグを使わない: 文字を大きくしたり太くしたりする目的だけで見出しタグを使うのは、SEO上好ましくありません。
以上の理由から、SEOを意識したWebサイト制作においては、見出しタグはH1から順番に、論理的な構造を意識して使用することが非常に重要です。
SEOに大切なコードの書き方
良いSEOのためには、クローラーがウェブサイトの内容を正確に理解できるように、HTML構造を適切に記述することが不可欠です。
1. 意味のあるHTMLタグの使用
HTML5では、文書の構造をより明確にするためのセマンティックタグが導入されました。これらのタグを正しく使うことで、検索エンジンはページのコンテンツの重要度や関連性をより正確に把握できます。
<h1>
〜<h6>
: 見出しはページの階層構造を示す重要な要素です。<h1>
は1ページに1つだけ使い、ページの主題を簡潔に表現します。<h2>
以降は、セクションごとの小見出しとして適切に配置します。<header>
,<nav>
,<main>
,<article>
,<section>
,<footer>
: これらのタグは、それぞれヘッダー、ナビゲーション、主要コンテンツ、記事、セクション、フッターといった役割を明示します。これにより、クローラーはページのどの部分が重要なのかを理解しやすくなります。<p>
: 段落にはこのタグを使い、文章を適切に区切ります。<strong>
と<b>
:<strong>
は重要性や緊急性を強調する場合に使い、<b>
は単に太字にしたい場合に使います。SEOにおいては<strong>
がより重要です。
2. メタ情報と代替テキストの最適化
検索エンジンにコンテンツの内容を伝えるための情報を正しく設定することが重要です。
<title>
タグ: ページのタイトルは検索結果に表示される最も重要な要素です。キーワードを含めつつ、ユーザーの興味を引くような魅力的なタイトルにしましょう。<meta name="description">
: 検索結果のスニペットに表示される文章です。ページの概要を簡潔にまとめ、クリックを促すような内容にすることで、CTR(クリック率)の向上が期待できます。<img>
タグのalt
属性: 画像の内容を説明するテキストです。クローラーは画像を直接理解できないため、画像が何を表しているかを具体的に記述することで、画像検索での表示を助け、アクセシビリティも向上させます。
3. その他の重要なコーディング習慣
- URL構造: URLは簡潔で、内容を推測できるものにしましょう。キーワードを含めるのも有効です。
- 内部リンク: 関連するページへのリンクを適切に配置することで、クローラーがウェブサイト全体を巡回しやすくなります。
- CSSとJavaScriptの外部ファイル化: HTMLファイル内でのCSSやJavaScriptの記述は、ファイルの読み込みを遅くし、ページの表示速度(コアウェブバイタル)に悪影響を与える可能性があります。これらのコードは外部ファイルとして分離し、HTMLをクリーンに保ちましょう。
- モバイルフレンドリーな設計: ほとんどの検索はモバイルから行われるため、レスポンシブデザインを採用し、あらゆるデバイスで適切に表示されるようにコーディングすることが不可欠です。
これらのポイントを押さえたコーディングは、検索エンジンだけでなく、ユーザーにとっても使いやすいウェブサイトを作り、結果的にSEOの成功につながります。