WordPressサイト内部の改善をするSEO対策
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サイト内部の改善
SEO(検索エンジン最適化)におけるサイト内部の改善は、検索エンジンがサイトを正しく理解し、ユーザーが快適に利用できるようにするための重要な施策です。内部改善は「テクニカルSEO」と「コンテンツSEO」の2つに大別され、それぞれに多くの項目があります。
以下に、優先順位を考慮した内部改善の主要な項目と具体的な施策をまとめました。
1. クローラー・インデックス最適化(テクニカルSEOの基礎)
検索エンジンがサイトを巡回(クロール)し、内容を正確にデータベースに登録(インデックス)できるようにする最も基本的な対策です。
- XMLサイトマップの作成と送信:
- サイト内の全ページのURLを検索エンジンに伝えるファイルです。Google Search Consoleから送信することで、クローラーの巡回を効率化し、新しいページや更新されたページを迅速にインデックスさせることができます。
- 特に大規模なサイトや、外部からのリンクが少ない新しいサイトで重要です。
- robots.txtの設定:
- 検索エンジンにクロールしてほしくないページ(例:管理画面、テストページなど)がある場合に、その指示を伝えるファイルです。クロールの効率化につながります。
- ただし、robots.txtでブロックしてもインデックスされる可能性はゼロではないため、完全に検索結果に表示させたくない場合は「noindexタグ」の使用も検討します。
- URLの正規化(canonicalタグの設定):
- 同じ内容のページが複数URLで存在する場合(重複コンテンツ)、検索エンジンがどのURLを正規と判断すべきかを示すためのタグです。
- 被リンク評価の分散を防ぎ、特定のページに評価を集中させることで、検索順位の向上に貢献します。
- サイト構造の最適化(階層構造の明確化):
- ユーザーとクローラーがサイト内を迷わず移動できるように、論理的で分かりやすい階層構造を構築します。
- カテゴリ分けを明確にし、関連性の高いページ同士をまとめることで、サイト全体の情報構造を整理します。
2. ページエクスペリエンスの向上(ユーザー体験重視)
Googleはユーザー体験を重視しており、サイトの表示速度やモバイル対応などが検索順位に影響を与えます。
- Core Web Vitalsの改善:
- LCP (Largest Contentful Paint): ページのメインコンテンツが表示されるまでの時間
- FID (First Input Delay) / INP (Interaction to Next Paint): ユーザーが最初に操作したときの応答時間
- CLS (Cumulative Layout Shift): ページの視覚的な安定性
- これらの指標を改善することで、ユーザーの離脱率を下げ、検索エンジンからの評価も高まります。PageSpeed InsightsやGoogle Search Consoleで測定・改善箇所を確認できます。
- モバイルフレンドリー対応:
- スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末でサイトが適切に表示され、操作しやすいように最適化します。
- レスポンシブデザインの採用や、テキストサイズの調整、操作しやすいボタン配置などが挙げられます。
- Googleは「モバイルファーストインデックス」を導入しており、モバイル版のコンテンツが優先的に評価されます。
- サイト表示速度の改善:
- ページの読み込み速度はユーザー体験に直結します。
- 画像ファイルの最適化(圧縮、次世代フォーマットの使用)、ソースコードの軽量化、ブラウザキャッシュの活用、サーバーの応答時間短縮などが有効です。
- HTTPS化(SSL化):
- サイト全体をSSL化(URLが「https://」で始まる)し、ユーザーの通信を暗号化することでセキュリティを確保します。GoogleもHTTPS化を推奨しており、検索順位に良い影響を与えます。
- 煩わしいインタースティシャル(ポップアップ)の排除:
- ユーザーの閲覧を妨げるような大きなポップアップ広告などは、ユーザー体験を損ねるため避けるべきです。
3. コンテンツとマークアップの最適化(コンテンツSEOの基礎)
ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供し、検索エンジンがその内容を理解しやすいようにマークアップします。
- 内部リンクの最適化:
- 関連性の高いページ同士を適切に内部リンクで繋ぐことで、クローラーの巡回を促進し、重要なページへの評価を集中させます。
- アンカーテキスト(リンクのテキスト)は、リンク先のページ内容を正確に表すキーワードを含めるようにします。
- パンくずリストの設置も、ユーザーとクローラーのナビゲーションを助けます。
- 見出しタグ(hタグ)の最適化:
- H1、H2、H3などの見出しタグを適切な階層で使い、コンテンツの構造を明確にします。
- 各見出しには、そのセクションの内容を示すキーワードを含めることで、検索エンジンにコンテンツのテーマを伝えやすくします。
- 画像ファイルの最適化(alt属性の設定):
- 画像ファイル名は内容がわかるものにし、alt属性には画像の内容を説明するテキストを設定します。
- alt属性は、画像が表示されない場合の代替テキストとなるだけでなく、検索エンジンが画像の内容を理解する手助けとなります。
- 重複コンテンツの排除:
- サイト内に同じ、または非常に似た内容のページが複数存在すると、検索エンジンの評価が分散したり、どのページを優先すべきか判断しにくくなったりします。
- 301リダイレクト、canonicalタグの使用、コンテンツの統合・削除などで対処します。
- 構造化データ(スキーママークアップ)の活用:
- ページ内の情報(例:商品情報、レビュー、イベント、FAQなど)を検索エンジンが理解しやすい形式でマークアップします。
- これにより、検索結果にリッチリザルト(強調スニペット)として表示されやすくなり、クリック率の向上につながる可能性があります。
内部改善の進め方と注意点
- 現状分析: Google Search ConsoleやGoogle Analyticsなどのツールを使って、現在のサイトのクロール状況、インデックス状況、ページエクスペリエンスのスコア、モバイルフレンドリーの状況、重複コンテンツの有無などを確認します。
- 優先順位付け: 上記の項目の中から、現状のサイトにとって最も改善効果が高いと思われるものから優先的に取り組みます。一般的には、クローラー対策(XMLサイトマップ、robots.txt、URL正規化)やページエクスペリエンス(Core Web Vitals、モバイルフレンドリー、サイト速度)が優先度が高いとされます。
- PDCAサイクル: 改善策を実施したら、その効果を定期的に測定し、必要に応じてさらなる改善を行います。SEOは一度やったら終わりではなく、継続的な取り組みが重要です。
サイト内部の改善は、検索エンジンからの評価を高めるだけでなく、ユーザーの利便性を向上させることにも直結します。地道な作業ですが、着実に実施していくことで、長期的なSEO効果が期待できます。